昔から創業者である親の後を継ごうと考えていたのですか?
20代後半までは、継ぐことを真剣には考えていませんでした。私はアメリカの大学に進み、卒業後もアメリカで働いていました。その後、途上国の民間企業の支援を行う国際機関に進む道も考えましたが、その時に「このままいけば、一生日本に戻ってくることはないかな」と思い、日本に戻りこの会社に就職しました。弊社はビルメンテナンスという業態で、マンションや病院などの建物の清掃、設備管理、警備業務を行っています。衛生的で快適な生活環境をさまざまな提案で実現していくことに魅力を感じ、また生活に密着して人の役に立つ仕事ですので、やっていこうと決断しました。
11年ほど日本を離れていたのですが、その間に会社が大きく成長していました。それまでは本社の人数は両手で足りるくらいでしたので、家族でやっている家業という感じでした。今では400人以上のスタッフを抱えるまでに成長し、家業から事業になったと実感しています。今後は、海外に事業を拡大していきたいと考えています。6年前には海外事業を展開する拠点として、著しい経済成長により建設ラッシュのカンボジアで会社を立ち上げした。現地は低層建築で石の床の文化なので、メンテナンスという考え方がなかったのですが、これからは高層ビル化、設備の複雑化が進み、ビルメンテナンスが必要になると考えたのです。これからも状況、タイミングを見計らって、自分たちができることを少しずつ広げながら、新しい市場を開拓していきたいですね。
「前向き」
後ろ向き、悲観的になっていたり、失敗を恐れてばかりいても仕方ないですから。とにかく明るく前向きに、計画を立てて突き進むだけです。前向きが成長につながると考えています。